iDeCoを「元本確保型」商品だけで運用するのは損?——定期預金・保険型の特徴とメリット・デメリット
iDeCoの運用商品には値動きのある投資信託だけでなく、定期預金や保険などの「元本確保型」商品もある。リスクを取りたくない人が元本確保型だけで運用する場合の注意点を解説。
iDeCoは「投資信託で増やす制度」だけではない
iDeCoというと投資信託で資産を増やすイメージが強いですが、実は定期預金や保険商品といった「元本確保型」の運用商品もラインナップに含まれています。値動きに不安がある人や、退職金の代わりとして手堅く積み立てたい人にとって、元本確保型だけで運用するという選択肢も存在します。
元本確保型商品の特徴
- 定期預金型:満期時に元本と決められた利息が確定している。ただし近年の金利水準では、増える金額はごくわずかです。
- 保険型:生命保険会社が運用する年金保険商品で、こちらも満期時の元本と最低保証利率が定められています。中途解約時に元本割れする商品がある点には注意が必要です。
元本確保型だけで運用する最大のデメリット
iDeCoの最大のメリットは「掛金が全額所得控除になる」税制優遇ですが、運用益についても非課税というメリットがあります。元本確保型だけで運用すると、そもそも運用益がほとんど生まれないため、非課税メリットの多くを活かせないことになります。さらに、口座管理手数料が毎月かかるため、超低金利の定期預金だけで運用すると、手数料負けして実質的に元本割れするケースもあります。
それでも元本確保型が向いているケース
- 受け取り時期が近く、大きく値下がりするリスクを避けたい場合:60歳の受給開始が近づいてきたタイミングで、値動きのある資産から元本確保型へスイッチングする「出口戦略」としての活用は合理的です。
- 所得控除のメリットだけを目的にしている場合:運用で増やすことより、掛金の所得控除による節税効果を主目的にしている人には選択肢になり得ます。
「オール元本確保型」より「一部組み入れ」がおすすめされる理由
多くのファイナンシャルプランナーは、加入期間が長く残っている現役世代に対しては、元本確保型100%ではなく、一定割合を投資信託に振り分けることを推奨しています。手数料負けを避けつつ、税制優遇のメリットを最大限に活かすためです。特に運用期間が10年以上ある場合は、値動きリスクを取ってでも投資信託中心の配分にするほうが、長期的には資産形成効果が高いとされています。
まとめ
iDeCoの元本確保型商品は「絶対に安全」という安心感がある一方、手数料負けや非課税メリットを活かしきれないという弱点があります。年齢・受け取り時期までの残り期間に応じて、投資信託との組み合わせ比率を見直すことが、iDeCoを賢く活用するポイントです。
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