iDeCoの掛金拠出を一時停止できる?——「運用指図者」になる手続きとメリット・デメリット
収入減少などで掛金の拠出が難しくなったとき、iDeCoは「運用指図者」となって拠出だけを停止できます。手続き方法と注意点を解説します。
掛金の拠出が苦しくなったらどうすればいいか
iDeCoは老後資金づくりのための制度ですが、収入減少や失業、育児休業などで毎月の掛金拠出が家計の負担になることがあります。こうした場合、iDeCoを解約する必要はありません。「運用指図者」という区分に切り替えることで、新規の掛金拠出だけを停止し、これまで積み立てた資産の運用は継続することができます。
運用指図者とは何か
iDeCoの加入者には大きく分けて「加入者(掛金を拠出しながら運用する人)」と「運用指図者(掛金は拠出せず、すでにある資産の運用だけを続ける人)」の2種類があります。運用指図者になると毎月の掛金は0円になりますが、これまで積み立てた資産はそのまま金融機関に置かれ、選んでいた運用商品での運用(値動き)は継続されます。将来収入が回復すれば、再び加入者に戻って掛金拠出を再開することも可能です。
運用指図者になる手続き
- 加入している金融機関(運営管理機関)に「加入者資格喪失届」を提出する
- 手続き完了後、翌月分から掛金の口座引き落としが止まる
- 再開したい場合は「加入者資格取得届」を再提出することで加入者に戻れる
手続きには数週間かかることがあるため、口座引き落としを止めたい時期から逆算して余裕を持って申請することが大切です。
運用指図者になるメリット
- 掛金拠出による家計への負担がなくなる
- 資産を売却・現金化する必要がなく、非課税での運用を継続できる
- 再加入すればいつでも掛金拠出を再開できる柔軟性がある
運用指図者になるデメリット・注意点
- 所得控除が受けられなくなる:掛金の全額所得控除という大きな節税メリットが拠出停止中はなくなる
- 口座管理手数料は毎月かかり続ける:拠出を止めても、資産を預かってもらっている限り運営管理機関等への手数料負担は発生する
- 資産形成のペースが止まる:新規の積立がない分、将来受け取れる金額の伸びは鈍化する
拠出停止以外の選択肢も検討する
掛金拠出が完全に難しいわけではない場合は、運用指図者になる前に「掛金額の減額」も検討する価値があります。iDeCoは掛金の下限が月5,000円からと低く設定されているため、一時的に最低額まで減らして節税メリットを維持しながら乗り切るという方法もあります。家計の状況に応じて、減額と運用指図者のどちらが適しているか金融機関の窓口やコールセンターに相談してみましょう。
まとめ
収入が減っても、iDeCoは解約せず「運用指図者」になることで無理なく制度を続けられます。所得控除がなくなる点や口座管理手数料が発生し続ける点は理解した上で、掛金の減額という選択肢も含めて、自分の家計に合った方法を選びましょう。
まずは無料で診断してみましょう。
【TOSSY】あらゆる取引がアプリひとつで完結! (お得な特典が盛りだくさん!)